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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻10号

2006年09月発行

文献概要

症例報告

Bowen病を合併したMerkel細胞癌の1例

著者: 米本広明1 新村眞人1 中川秀己1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.944 - P.946

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 90歳,女性.約10年前より右下腹部に自覚症状のない紅斑が出現し,1年ほど前より紅斑内に腫瘤が出現した.初診時,右下腹部に32×20mmの比較的境界明瞭な紅斑があり,そのほぼ中央に10×15×5mmの,表面にびらんを伴う腫瘤を認めた.周囲の紅斑より5mm離して切除した.病理組織学的に腫瘤部はMerkel細胞癌,紅斑部はBowen病であった.抗サイトケラチン20抗体とNSEが腫瘤部腫瘍細胞にのみ陽性であった.術後6か月後リンパ節に転移し,11か月後に永眠された.

参考文献

1) Toker C: Arch Dermatol105: 107, 1972
2) 本山悌一, 他:日臨細胞誌27: 593, 1988
3) 今泉 勤, 他:日皮会誌108: 117, 1998
4) 小川 愛, 他:皮膚臨床45: 1797, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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