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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻10号

2006年09月発行

文献概要

症例報告

皮膚病変から診断しえたintravascular large B-cell lymphomaの1例

著者: 竹林英理子1 菅千束1 小松平1 竹村佐千哉2 家本陽一3

所属機関: 1藤沢市民病院皮膚科 2藤沢市民病院血液膠原病科 3藤沢市民病院病理診断科

ページ範囲:P.947 - P.950

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 63歳,女性.全身倦怠感を伴い,両大腿内側,腹部にやや圧痛のある皮下硬結および紅斑を認めた.腹部には一部毛細血管拡張もみられた.病理組織像では真皮から脂肪層にかけて広範囲に,多数の血管内に大型異型リンパ球様細胞が充満し,管腔を完全に閉塞していた.一部では血管外への浸潤を疑わせた.免疫組織化学染色でL26(CD20)陽性であり,intravascular large B-cell lymphomaと診断した.骨髄穿刺で骨髄浸潤と骨髄異形成症候群が合併していた.化学療法を勧めたが,入院治療を拒否し,皮疹は著明に拡大している.

参考文献

1) 大島理加:血液・腫瘍科50: 211, 2005
2) Pfleger L, et al: Hautarzt10: 359, 1959
3) 村瀬卓平, 中村栄男:みんなに役立つ悪性リンパ腫の基礎と臨床, 医薬ジャーナル社, p352, 2003
4) Ferreri AJ, et al: Br J Haematol127: 173, 2004
5) 尾崎修治, 他:臨床血液32: 1509, 1991

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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