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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻12号

2006年11月発行

今月の症例

左臀部,左大腿部に生じた片側性Darier病の1例

著者: 大原夕佳1 簗場広一1 中川秀己1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座

ページ範囲:P.1089 - P.1091

文献概要

 43歳,男性.受診3か月前より左臀部,左大腿部後面にそう痒を伴う紅色丘疹,角化性紅斑が出現,ステロイドを外用するも軽快せず徐々に増悪した.検鏡でカンジダ陽性で抗真菌薬を外用したが増悪し,さらにステロイドを外用したが変化がなかった.病理組織学的に不全角化を伴う角層の肥厚,異常角化細胞の集簇,基底層の棘融解,真皮上層のリンパ球を中心とする炎症細胞浸潤がみられ,Darier病と診断した.高濃度タカルシトール軟膏外用で角化性局面は平坦化したものの紅斑は残存し,そう痒が強いため,ウルトラパルスCO2レーザーにて蒸散術を行った.蒸散部位は瘢痕化しそう痒も軽減した.再発は認められない.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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