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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻12号

2006年11月発行

文献概要

症例報告

前立腺癌のホルモン療法中に出現した黒色表皮腫の1例

著者: 渡辺裕美子1 安念美雪1 山田裕道1

所属機関: 1国際親善総合病院皮膚科

ページ範囲:P.1130 - P.1132

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 75歳,男性.2002年7月,前立腺癌と診断されLH-RH誘導体である酢酸リュープロレリン皮下注,黄体ホルモンである酢酸クロルマジノン内服にて治療が開始された.その後合成エストロゲンであるホスフェストロールを投与したところ,約2か月後に両側乳頭,乳輪部の黒色変化が出現したため受診した.初診時,両側乳頭・乳輪部に境界明瞭で黒褐色の乳嘴状角質増殖を認め,両側腋窩にも黒褐色の色素沈着と皮膚の粗造化がみられた.組織学的には乳輪部の表皮は乳頭腫状で角質が肥厚し,基底層のメラニン顆粒が増加していた.臨床所見,病理組織所見より黒色表皮腫と診断した.悪性型との鑑別を要したが,前立腺癌に対するホルモン療法の経過より,薬剤性黒色表皮腫と診断した.

参考文献

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8) 村田 薫, 他:皮膚病診療22: 457, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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