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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻13号

2006年12月発行

文献概要

症例報告

穿孔性環状肉芽腫の1例

著者: 大内結1 木花いづみ1 栗原誠一2

所属機関: 1平塚市民病院皮膚科 2湘南皮膚科

ページ範囲:P.1237 - P.1240

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47歳,女性.基礎疾患はない.2004年6月より腰部にそう痒の強い皮疹が出現し,胸部,背部にも拡大した.胸部,背部,腰部の下着の圧迫を受ける部位に淡紅色,小豆大までの扁平隆起した丘疹が多発,集簇し,手掌大までの局面を呈していた.局面は中心治癒傾向を示し,辺縁の丘疹の多くは中央に痂皮を付着していた.病理組織では変性した膠原線維の排出とpalisading granulomaの像がみられた.また両膝,右母指,中指に環状肉芽腫の定型疹を認め,体幹の局面は環状肉芽腫の非定型疹の一つである穿孔性環状肉芽腫と診断した.ステロイド外用,トラニラスト内服により軽快しつつある.穿孔性環状肉芽腫の本邦報告例30例についてまとめた.

参考文献

1) Bolognia JL, et al (eds): Dermatology, vol 2, Mosby, London, p1460, 2003
2) Owens DW, et al: Arch Derm 103: 64, 1971
3) 小幡正明:臨皮37: 107, 1983
4) 荒瀬誠治, 他:臨皮37: 113, 1983
5) 清水 宏, 他:臨皮37: 1019, 1983
6) 藤田 優, 他:皮膚臨床27: 143, 1985
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8) 藤巻純子, 他:皮膚臨床34: 247, 1992
9) 矢島千穂, 他:皮膚病診療25: 501, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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