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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻13号

2006年12月発行

文献概要

症例報告

外科的治療が奏効したクロモミコーシスの1例

著者: 永田弥生1 鈴木利宏1 五月女聡浩1 籏持淳1 山﨑雙次1 小池宰子2 平賀剛3

所属機関: 1獨協医科大学皮膚科学教室 2獨協医科大学医学総合研究所 3佐藤皮フ科クリニック

ページ範囲:P.1269 - P.1271

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36歳,男性.栃木県出身.2003年10月頃から外傷の既往なく,右上腕に鱗屑・痂皮を伴った小紅斑局面が出現した.前医でステロイド外用するも改善せず,真菌感染症などが疑われたため,2004年10月28日当科へ紹介受診となった.初診時,右上腕に径2cm大の鱗屑を伴う紅斑局面を呈していた.KOH法,病理組織にてsclerotic cellを認めた.巨大培養,スライドカルチャーからFonsecaea pedrosoiと同定した.胸腹部造影CTにて異常所見はなかった.病変の大きさから外科的治療法の適応と考え,単純切除術を施行した.術後8か月後の現在,再発はみられていない.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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