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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻13号

2006年12月発行

文献概要

症例報告

クロバエによる皮膚蠅蛆症の1例

著者: 斉藤絵里子1 守田亜希子1 勝田倫江1 塩原哲夫1

所属機関: 1杏林大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1272 - P.1275

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34歳,男性.約1週間のエチオピア滞在中,左上腕外側および右側腹部にそう痒を伴う虫刺症様皮疹を自覚し,その際に一過性の39℃台の発熱があった.帰国3日後より同部位がせつ様となったため,患者自ら左上腕の刺入部と思われる中央潰瘍部を圧迫し,約5mm長の虫体を摘出した.初診時,右側腹部の皮疹からも虫体が摘出され,同部を生検した.病理組織学的に中央潰瘍部から真皮浅層にかけ連続性のトンネル形成を認めたが,新たな虫体は検出されなかった.一方,摘出された虫体はクロバエ科に属する蠅蛆(Calliphoridae)であると同定され,皮膚蠅蛆症と診断した.本症の既報告例の多くは海外で感染し帰国後に発症することから,海外渡航に伴う本症の発症には注意すべきである.

参考文献

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13) Jumaian Najeh F, et al:寄生虫学雑誌44: 361, 1995

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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