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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻2号

2006年02月発行

文献概要

症例報告

比較的少量のステロイド全身投与が奏効したカルバマゼピン(テグレトール(R))によるTEN型薬疹の1例

著者: 倉田ふみ1 竹中祐子2 黒瀬信行1

所属機関: 1JR東京総合病院皮膚科 2東京女子医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.134 - P.137

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要約 31歳,男性.2002年7月より統合失調症に対し,多種の薬剤が投与されていた.2003年1月よりカルバマゼピンの内服を開始した.1週間後より発熱,ほぼ全身の紅斑,水疱,びらんが出現し,当科を受診した.Nikolsky現象が顕著であり,水様性下痢,肝機能障害を伴い,口腔内にびまん性のびらんを認め,味覚障害も併発し,生検にて表皮の変性・壊死,水疱形成がみられた.プレドニン(R)30mg/日の全身投与にて速やかに軽快した.DLSTおよびパッチテストにてカルバマゼピンが陽性所見であった.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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