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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻2号

2006年02月発行

文献概要

症例報告

陰囊 陰茎切断を要したFournier壊疽の2例

著者: 斉藤まり1 服部浩明1 池田政身1 小島圭二2

所属機関: 1高松赤十字病院皮膚科 2高松赤十字病院泌尿器科

ページ範囲:P.156 - P.158

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要約 症例1:79歳,男性.陰囊の疼痛,発熱を主訴に受診した.前立腺癌,糖尿病がある.初診時,下腹部から陰囊に発赤腫脹があり,陰囊に壊死組織を認めた.CTにて陰囊から下腹部にかけて皮下組織内にガス像がみられた.創部よりStreptococcus oralis, Peptostreptococcus prevotii, Gram Positive bacilliが検出された.症例2:60歳,男性.陰囊の発赤,疼痛を主訴に受診した.糖尿病,アルコール性肝障害がある.初診時,下腹部から陰囊にかけて発赤腫脹があり,陰囊は全体が黒色調壊死となっていた.創部よりEnterococcus fecalis, Gram positive bacilliが検出された.2症例とも広範囲デブリードマンと陰囊陰茎郭清術施行,抗生剤などを用い全身状態が改善したあと植皮術を行った.陰茎陰囊切除を要したが,救命しえた.

参考文献

1) Fournier AJ: Med Prat4: 589, 1883
2) 高野正博:日本医事新報4117: 25, 2004
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6) Clayton MD, et al: Surg Gynecol Obset170: 49, 1990
7) 日馬幹弘:臨床外科58: 1135, 2003
8) 林 勝知:岐阜医療技術短期大学紀要19: 1, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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