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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻2号

2006年02月発行

文献概要

症例報告

歯科治療後に著明に改善した汎発性脱毛症の1例

著者: 大塚篤司1 江川形平1 谷崎英昭1 庄司聖2 高垣謙二1

所属機関: 1島根県立中央病院皮膚科 2塩冶歯科診療所

ページ範囲:P.159 - P.161

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要約 58歳,女性.汎発性脱毛に対し,squaric acid dibutylester (SADBE)療法を含めた複合的な治療を2年間継続し脱毛症の改善はみられなかったが,歯科治療後著明に改善した.脱毛症の発症には精神的ストレスが関与し,各種の自己免疫疾患の合併や,アトピー素因をもつ患者が多いとされている.本疾患の病巣感染,特に齲歯の合併は古くから報告されている.自験例を含め歯科治療後に脱毛症が改善した報告があることを考慮すると,脱毛症の病因として病巣感染,特に歯性病巣の関与は検討すべき項目であると考える.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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