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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻2号

2006年02月発行

文献概要

症例報告

右腋窩の乳房外Paget病の1例

著者: 神林靖子1 小島実緒1 福永有希1 竹内瑞恵1 川口博史1 碇優子2

所属機関: 1国立病院機構相模原病院皮膚科 2碇皮膚科

ページ範囲:P.168 - P.170

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要約 78歳,男性.直腸癌の既往歴がある.1年前より右腋窩に瘙痒感のある皮疹が出現した.徐々に増大し,当科を紹介された.右腋窩に径3cm,褐色から赤色の辺縁不整な色素斑が認められ,その辺縁部には軽度の脱色素斑もみられた.生検でPaget病と診断したが,腫瘍周囲の脱色素斑部には腫瘍細胞はみられず,また,対側腋窩の軽度の脱色素斑と皮疹のない外陰部の生検でも腫瘍細胞は認めなかった.右腋窩は切除後植皮にて再建した.術後10か月現在,再発はない.腋窩の乳房外Paget病は外陰部の乳房外Paget病の際に偶発的に見つかることがあるが,腋窩のみに認められた例は比較的稀と思われる.

参考文献

1) 久保田智樹, 他:皮膚臨床45: 249, 2003
2) 小松奈保子, 他:皮膚臨床42: 137, 2000
3) 斎藤 浩, 他:日皮会誌105: 147, 1995
4) 松下幸世, 他:日皮会誌112: 1157, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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