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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻2号

2006年02月発行

文献概要

症例報告

Hepatocyte paraffin1(Hep Par1),α-fetoprotein (AFP)免疫染色により診断しえた肝細胞癌皮膚転移の1例

著者: 小山哲史1 宮田奈穂1 樹神元博1 杉浦丹1 寺田忠史2

所属機関: 1静岡市立清水病院皮膚科 2静岡市立清水病院病理科

ページ範囲:P.181 - P.183

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要約 86歳,男性.肝細胞癌で当院入院中,右側胸部に径45×43mm大,ドーム状に隆起する弾性硬の腫瘤を認めた.下床との可動性は不良であった.病理組織学的に線維性の間質に囲まれた腫瘍塊を認め,腫瘍は好酸性に染まる細胞と,細胞質が澄明な細胞で構成されていた.肝細胞癌に感度,特異性が高いhepatocyte paraffin 1 (Hep Par1),AFP免疫染色が陽性であり,clear cell typeの肝細胞癌の皮膚転移と診断した.Hep Par1は新しい免疫染色で,肝細胞癌の皮膚転移の診断に有用である.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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