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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻2号

2006年02月発行

文献概要

症例報告

脳外科手術後に生じたtoxic shock syndromeの1例

著者: 大内結1 木花いづみ1 嵯峨伊佐子2 荻原通3

所属機関: 1平塚市民病院皮膚科 2平塚市民病院脳神経外科 3平塚市民病院内科

ページ範囲:P.184 - P.187

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要約 25歳,男性.小脳腫瘍に対し2004年9月15日に手術を施行した.術後6日目より突然高熱,全身の紅斑が出現し,ショック状態となり9月22日に当科依頼となった.消化器症状,粘膜症状,BUN/Crの上昇,総ビリルビンの上昇,血小板低下も認めtoxic shock syndromeと診断した.抗生剤,昇圧薬に加えガンマグロブリン投与,血漿交換を行い,全身状態および紅斑は改善した.その後,創部感染が明らかとなり,創部の膿よりTSST-1,エンテロトキシンC産生性のMRSAが検出された.種々のサイトカインについて検討した結果,IL-2,IL-6,IFNγ,TNFαが発症時に高値であった.本症例のように,皮膚科医が皮疹より早期に本症と診断し治療を開始できる症例もあり,本症の診断にあたり皮膚科医の役割は重要であると考えた.

参考文献

1) 多田譲治:最新皮膚科学大系19, 中山書店, p102, 2002
2) 木花いづみ, 他:皮膚病診療23: 1229, 2001
3) Todd J, et al: Lancet2: 1116, 1978
4) 石川博康, 他:臨皮54: 385, 2000
5) Vergeront JM, et al: J Infect Dis148: 692, 1983
6) 小林芳夫, 他:日本臨牀61(増3):314, 2003
7) 山田奈美, 他:皮膚臨床38: 141, 1996
8) 中江 孝, 他:感染症学雑誌76: 195, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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