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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻3号

2006年03月発行

文献概要

症例報告

爪部悪性黒色腫の1例―外傷を誘因とした報告例のまとめ

著者: 高井郁美1 勝浦純子1 窪田泰夫1

所属機関: 1香川大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.282 - P.284

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52歳,男性.職業は大工で,作業中に何度も右第1指を打撲していた.もともと存在していた爪甲黒色線条が,2002年4月頃より拡大し,爪甲は破壊され潰瘍を形成するようになった.PET(positron emission tomography)では右第1指に一致してfluorodeoxyglucose集積陽性だが,転移・他病巣は認めなかった.右第1指基節骨レベルでの関節離断術を施行した.術後化学療法としてDAV-フェロン療法を5クール施行した.術後1年6か月で,腋窩リンパ節に転移を認め,右腋窩リンパ節郭清術を施行した.以上,繰り返す外傷により生じた右第1指の爪部悪性黒色腫の1例を報告した.1992~2002年までの10年間での爪部悪性黒色腫について統計学的考察を加えた.

参考文献

1) 吉川周佐, 他:Skin Cancer13: 72, 1998
2) 竹之内辰也, 他:臨皮51: 15, 1997
3) 陳 文雅, 他:西日皮膚64: 586, 2002
4) 森 弘樹, 他:Skin Cancer14: 61, 1999
5) 白石正憲, 他:西日皮膚54: 912, 1992
6) 川端康浩, 他:Skin Cancer14: 149, 1999
7) Heaton KM, et al: Ann Surg219: 197, 1994

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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