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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻4号

2006年04月発行

症例報告

塩酸プラゾシンとアルファカルシドールの併用療法が奏効した硬化性萎縮性苔癬の1例

著者: 木村容子1 上田明弘1 安元慎一郎1 橋本隆1

所属機関: 1久留米大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.360 - P.362

文献概要

要約 52歳,女性.外陰部に瘙痒を伴い,白色を呈する丘疹ならびにびらん局面が出現し難治のため受診した.同部の白色局面から施行した生検組織では表皮に過角化,液状変性がみられ,真皮上層の血管拡張と浮腫および透明帯の形成,血管周囲性の炎症細胞浸潤を認め,硬化性萎縮性苔癬と診断した.塩酸プラゾシン(0.5mg)1錠とアルファカルシドール(0.5μg)1錠の内服と吉草酸酢酸プレドニゾロン軟膏の外用により治療を開始したところ約1週間で瘙痒感はほぼ消失し,白色局面の範囲も縮小した.本疾患の治療として塩酸プラゾシンとアルファカルシドールの併用療法は有用と考えられた.

参考文献

1) Hallopeau H:Ann Dermatol Syph8: 790, 1887
2) 小泉伸枝, 他:西日皮膚64: 430, 2002
3) 麻上千鳥:皮膚病診療22: 1019, 2000
4) 麻上千鳥:西日皮膚63: 344, 2001
5) Oyama N, et al: Lancet362: 118, 2003
6) 麻上千鳥, 他:臨床と研究173: 2271, 1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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