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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻4号

2006年04月発行

症例報告

呼吸器症状を伴ったeosinophilic cellulitisと考えた1例

著者: 石渕裕久1 長谷川道子1 豊田愛子1 田村敦志1 石川治1

所属機関: 1群馬大学大学院医学系研究科皮膚病態学

ページ範囲:P.367 - P.370

文献概要

要約 69歳,男性.頭部,顔面,頸部,四肢にびらん,水疱を伴う浮腫性紅斑が出現した.臨床検査所見では末梢血の好酸球増多とCRP,IgEの高値がみられた.病理組織像では表皮直下の水疱と真皮全層に多数の好酸球浸潤があったが,明らかなflame figureはみられなかった.プレドニゾロン内服により皮疹は速やかに軽快し,好酸球数,CRP値も正常化した.しかし,プレドニゾロン漸減・中止3週後に皮疹が再然し,それに伴って気管支喘息症状が出現した.喘息症状はアレルギー性肉芽腫性血管炎に特徴的であるが,eosinophilic cellulitisでは稀と思われ報告した.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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