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症例報告
陰囊から会陰部にかけて多発したmedian raphe cysts
著者: 高山かおる1 丸山隆児1
所属機関: 1中野総合病院皮膚科
ページ範囲:P.389 - P.391
文献購入ページに移動要約 10歳,男児.陰囊から会陰部の正中線上に小指頭大までの囊腫状皮内結節が数珠状に連なって多数認められた.組織学的には表皮構造を壁とする囊腫と偽重層上皮様の類円柱上皮を壁とする囊腫が混在し,おのおの胎生期の表皮成分ならびに尿道上皮成分に由来すると考えられた.このような二種類の囊腫壁が混在する症例はきわめて稀であると思われる.
参考文献
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