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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻4号

2006年04月発行

文献概要

症例報告

皮膚に限局したLangerhans cell histiocytosisの1例

著者: 山本文平1 藤井紀和1 杉浦久嗣1 太田茂2 山口玲子2 神谷博2

所属機関: 1滋賀医科大学皮膚科 2滋賀医科大学小児科

ページ範囲:P.399 - P.401

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要約 3か月,男児.体幹に生じた紅斑に対し,ロコイド(R)軟膏,プロパデルム(R)軟膏を外用していたところ,外用に反応しない常色から紅色の丘疹が下腹部,腰部に出現し,体幹全体に拡大した.全身状態は良好であった.病理組織検査にて表皮から真皮中層にかけて,核が大型で切れ込みのある組織球様細胞の浸潤がみられた.この細胞は,S-100蛋白陽性,CD1a陽性であり,Langerhans cell histiocytosisと診断した.全身検索では異常はみられず,皮膚限局型と考え,ステロイド軟膏外用のみで加療した.6か月後には皮疹は消失し,現在も再発はみられない.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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