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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻5号

2006年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス 2006 Clinical Dermatology 2006 2. 皮膚疾患の病態

皮膚潰瘍の治癒機転における表皮真皮相互作用

著者: 山口裕史1

所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科内科系臨床医学専攻情報総合医学講座皮膚科学教室

ページ範囲:P.37 - P.43

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要約 各種細胞は隣接細胞および外部刺激によるさまざまな影響を受けており,皮膚においては表皮と真皮構成細胞による上皮間葉系相互作用は恒常性維持および部位特異的な組織再生のために必要である.例えば,手掌足底(掌蹠)型皮膚は機械的刺激に強い特異性を持つが,真皮線維芽細胞が表皮の形質を誘導できることを示した.さらに糖尿病性足潰瘍(壊疽)および膠原病関連疾患(強皮症,結節性動脈周囲炎,関節リウマチおよび皮膚筋炎)による骨の露出した難治性皮膚潰瘍は,創部への骨髄露出および閉鎖療法を駆使して創床を管理し,良好な肉芽組織形成を促した後に,表皮移植で治癒可能なことを報告した.真皮成分を含む従来の植皮では必要となる血管吻合や再血流を要さずに生着が認められるため,表皮成分のみの移植は優れているばかりでなく,真皮表皮相互作用により部位特異的な(少なくとも従来の植皮に認められるような人工的でない自然な)治癒が可能であると思われる.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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