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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻5号

2006年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス 2006 Clinical Dermatology 2006 4. 皮膚疾患治療のポイント

ウイルス性疣贅のビタミンD3外用療法

著者: 江川清文1

所属機関: 1熊本大学医学部附属病院皮膚科

ページ範囲:P.113 - P.117

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要約 近年,活性型ビタミンD3誘導体の外用薬が開発され,表皮細胞の分化誘導作用や過増殖抑制作用,炎症細胞抑制作用,アポトーシス誘導作用や腫瘍細胞の増殖抑制作用などの非カルシウム作用が乾癬や掌蹠角化症などの治療に応用されている.ウイルス性疣贅はヒトパピローマウイルス(human papillomavirus:HPV)感染による良性腫瘍,一方,乾癬は炎症性角化症という病因論的には異なるカテゴリーに属する皮膚疾患であるが,角化細胞の増殖活性亢進や分化異常など,病態論的には類似する部分が多い.最近,筆者らは,この類似性に着目して活性型ビタミンD3誘導体軟膏のウイルス性疣贅への応用治療を試み,その有効性を報告した.単純塗擦よりも密封包帯法(occlusive dressing technique:ODT)でより有効性は高いようである.

参考文献

1) 江川清文:カラーアトラス疣贅治療考. 医歯薬出版, p6, 2005
2) 江川清文:カラーアトラス疣贅治療考. 医歯薬出版, p50, 2005
3) Egawa K, et al: Br J Dermatol150: 374, 2004
4) De Luca HF, et al: Ann Rev Biochem52: 411, 1983
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13) 稲葉浩子, 他:日皮会誌115: 454, 2005
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16) Egawa K: Br J Dermatol152: 993, 2005
17) 江川清文:カラーアトラス疣贅治療考. 医歯薬出版, p198, 2005
18) Sterling J, et al: Br J Dermatol144: 4, 2001
19) 今川一郎:カラーアトラス疣贅治療考. 医歯薬出版, p216, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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