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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻6号

2006年05月発行

文献概要

症例報告

大型の結節が多発した若年性黄色肉芽腫の1例

著者: 後藤康文1 中藤奈美1 松本和彦12 斎田俊明1

所属機関: 1信州大学医学部皮膚科学教室 2信州大学医学部附属病院治験管理センター

ページ範囲:P.433 - P.436

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 2か月,女児.生後10日から出現した全身に多発する結節を主訴に来院した.初診時,最大9mmまでの9個の結節が散在性に認められ,病理組織学的に若年性黄色肉芽腫と診断した.眼科的には右眼底に脈絡膜隆起性病変を認めたが,内臓諸臓器には異常を認めなかった.生後6か月まで皮膚結節は増大・増数し,最大径30mmまで,数は20個以上まで増加したが,その後,結節は徐々に平坦化してきた.自験例のように大型の結節が多発する若年型黄色肉芽腫は,調べえた限り報告されておらず,稀な症例と考えられた.

参考文献

1) Adamson HG, et al: Br J Dermatol17: 222, 1905
2) McDonagh JER: Br J Dermatol24: 85, 1912
3) Helwig EB, Hackney VC: Am J Pathol30: 625, 1954
4) Gianotti F, Caputo R: J Am Acad Dermatol13: 383, 1985
5) Campbell L, et al: Arch Dermatol124: 1723, 1988
6) 後藤由美子, 他:西日皮膚58: 953, 1996
7) Bang D, et al: Acta Derm Venereol (Stockh)76: 37, 1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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