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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻6号

2006年05月発行

文献概要

症例報告

小児の上腕に生じたpseudolymphomaの1例

著者: 濱田和俊1 吉田美加1 北見由季1 末木博彦1 飯島正文1

所属機関: 1昭和大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.492 - P.495

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 10歳,女児.3か月前に特に誘因なく,右上腕にそう痒感を伴う結節が出現し,徐々に増大した.右上腕伸側に17×11mm,境界明瞭な暗紫紅色調の皮内~皮下結節が認められた.病理組織所見では,真皮中層から皮下組織に稠密なリンパ球様細胞の浸潤と,リンパ濾胞様構造がみられた.浸潤細胞の主体はリンパ球様細胞で,組織球様細胞,巨細胞,好酸球,形質細胞が混在していた.以上の所見よりpseudolymphomaと診断した.生検3か月後,皮疹はほぼ消退した.発症部位と発症年齢ともに稀な症例と考えられた.

参考文献

1) Lever WF, et al: Histopathology of the skin, 7th ed, JB. Lippincott, Philadelphia, p837, 1990
2) 菊池 新:臨皮51(5増): 33, 1997
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5) 浅越健治:Visual Dermatology2: 1062, 2003
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7) 福田英嗣, 他:日小皮会誌20: 59, 2001
8) 新井栄一, 他:日病理会誌83: 134, 1994

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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