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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻7号

2006年06月発行

症例報告

多発性デスモイド腫瘍の1例

著者: 福井利光1 玉田康彦1 渡辺大輔1 松本義也1 原一夫2

所属機関: 1愛知医科大学皮膚科学教室 2愛知医科大学病院病理部

ページ範囲:P.604 - P.606

文献概要

 15歳,男性.2001年頃より左前胸部の皮下硬結に気付き,放置していたが,右肩,左上腕外側および右腹部にも境界やや不明瞭で索状に触れる弾性硬の皮下腫瘤を触知するようになり来院した.MRIによる画像診断では,腫瘤の大部分が脂肪組織内に位置していたが,右肩では一部僧帽筋の筋膜と接していた.病理組織所見では,皮下組織を主座に核異型のない均一な紡錘形細胞が膠原線維を伴い束状に増生しており,免疫染色にてCD34,α-smooth muscle actin(α-SMA)が陰性であったことからデスモイド腫瘍と診断した.

参考文献

1) 石川栄也, 遠城寺宗知:軟部腫瘍アトラス, 文光堂, p68, 1989
2) 岩崎 宏:現代病理学大系20, 中山書店, p75, 1992
3) Fletcher CDM: Pathology and Genetics of Tumours of Soft Tissue and Bone, IARC, Lyon, p114, 2002
4) Weiss SW, Goldblum JR: Enzinger and Weiss's Soft Tissue Tumors, 4th ed, Mosby, St Louis, p320, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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