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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻9号

2006年08月発行

文献概要

原著

分子標的治療薬ゲフィチニブおよびイマチニブによる皮膚病変の検討

著者: 山野朋子1 山川有子1 相原道子2 池澤善郎2

所属機関: 1横浜市立大学附属市民総合医療センター皮膚科 2横浜市立大学大学院医学研究科環境免疫病態皮膚科学

ページ範囲:P.771 - P.775

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 分子標的治療薬であるゲフィチニブ(イレッサ (R)),メシル酸イマチニブ(グリベック (R))による皮膚障害についてまとめた.2002年1月から2004年12月にかけて,横浜市立大学附属市民総合医療センターにおけるゲフィチニブ投与例は46例(男性27例,女性19例)で,そのうち皮膚障害を生じたものは9例(男性4例,女性5例)であった.ざ瘡様もしくは毛囊炎様の丘疹,膿疱が5例,全身の乾燥性湿疹が2例,脂漏性皮膚炎様症状が1例,爪囲炎が2例であった.メシル酸イマチニブ投与例は50例(男性30例,女性20例)で,皮膚障害を生じたものは9例(男性4例,女性5例)であった.皮膚症状は体幹・四肢に散在する紅斑,丘疹が7例,顔面のざ瘡様発疹が2例,光線過敏症状が1例みられた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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