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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻9号

2006年08月発行

文献概要

症例報告

血清ニコチン酸値が正常であったがニコチン酸内服が著効したペラグラの1例

著者: 舩越建1 佐藤友隆1 天方將人1 長嶋慶佳1 松尾聿朗1

所属機関: 1帝京大学医学部附属市原病院皮膚科

ページ範囲:P.799 - P.801

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 66歳,男性.食欲の低下と連日のアルコール摂取ののち,下痢とともに顔面,手足に皮疹を生じた.皮疹はペラグラの典型疹と思われる紫褐色調の厚い鱗屑を付着した紅斑で,下痢が頻回に認められたが,痴呆はなかった.皮疹は日光に曝露していない手掌にもみられた.血清ニコチン酸値の低下は認めなかったが,入院のうえ,ニコチン酸を1日200mg内服開始したところ,下痢,皮疹は速やかに軽快した.血清ニコチン酸値が正常であったが,臨床像と経過よりペラグラと考えた.

参考文献

1) 山村真弘, 他:皮膚臨床45: 167, 2003
2) 廣井彰久, 他:臨皮57: 41, 2003
3) 渡部義弘, 他:皮膚臨床37: 652, 1995
4) 斎藤 京, 他:臨皮54: 224, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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