文献詳細
症例報告
文献概要
20歳,男性.同性愛者で1年前にHIV感染を指摘されている.初診の数日前から全身に皮疹が出現し,拡大傾向にあるため当科を受診した.初診時,軀幹・四肢・手掌・足底に径2mm大で鮮紅色,浮腫状で表面平滑な無症候性の丘疹が散在していた.採血上CD4/CD8:0.46,RPR:64倍,TPLA:882.02TUであり,また生検された丘疹の病理組織から免疫組織化学染色にて病原体が検出され,HIV感染患者に生じた第2期梅毒と診断した.ベンジルペニシリンベンザチン160×104単位を8週間投与したところ,皮疹・抗体価ともに改善した.
参考文献
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