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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科60巻9号

2006年08月発行

文献概要

臨床統計

入院帯状疱疹患者の疼痛の経過

著者: 今中愛子1 宋美紗1 山本維人1 後藤章夫1 坂上(駒谷)麻衣子1 佐藤健二1

所属機関: 1公立学校共済組合近畿中央病院皮膚科

ページ範囲:P.851 - P.853

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 帯状疱疹の疼痛の治療に有益な情報を得るため,2000~2004年に当科入院,7日間抗ウイルス薬点滴を行った162人の患者の臨床的データを検討した.男性75人,女性87人で,平均年齢は63.0歳であった.疼痛を伴う例が83%を占めた.患者は症状自覚後1~12日の期間に受診し,点滴を開始されていた.点滴開始後平均3.3日で疼痛に改善がみられたが,発症から点滴開始までの日数との相関はなかった.退院後外来を受診した139例のうち,115人が点滴終了後30日以内に受診を終了した.発症から点滴開始までの日数と,残存疼痛の程度に相関はなかった.また,入院時,退院時,退院後の外来初診日,外来最終受診日の疼痛の関連を検討したが,有意な相関はみられなかった.発症から点滴までの日数にかかわらず,全例において疼痛の軽減がみられた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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