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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻1号

2007年01月発行

症例報告

敗血症性ショックを伴ったC群連鎖球菌による丹毒の1例

著者: 森徹1 三砂範幸1 三浦由宏1 成澤寛1

所属機関: 1佐賀大学医学部内科学皮膚科

ページ範囲:P.70 - P.72

文献概要

要約 41歳,女性.初診の20年前の第1子出産後より,右下肢に原因不明のリンパ浮腫を認めていた.同部位に激しい疼痛と紅斑が急速に出現したため当院を受診した.初診時,右下肢全体に境界明瞭な浮腫性紅斑を認めたため,丹毒の診断にてビクシリン®の全身投与を行うも,入院後5時間後にはCRP 30mg/dlと炎症所見の上昇を認め,急激な血圧低下をきたしショックに陥った.血液培養にてC群連鎖球菌であるStreptococcus equisimilisを検出した.ダラシン®の全身投与とエンドトキシン吸着を行い,入院5日後には紅斑および炎症所見は改善した.以上より自験例は,敗血症性ショックを伴ったC群連鎖球菌による丹毒と診断した.

参考文献

1) 鈴木 裕, 他:皮膚病診療14: 155, 1992
2) The Working Group on Severe Streptococcal Infections: JAMA269: 390, 1993
3) 林田清芽, 他:西日皮膚66: 594, 2004
4) Carmeli Y, et al: Arch Intern Med155: 882, 1992
5) 種瀬啓士, 他:臨皮65: 65, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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