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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻1号

2007年01月発行

文献概要

症例報告

軽症熱傷より生じたtoxic shock syndrome(TSS)の1例

著者: 十河香奈1 堀田健人1 栗原香子1 赤坂季代美1 石川こずえ1 岸本恵美1 利根川守1 江藤隆史1

所属機関: 1東京逓信病院皮膚科

ページ範囲:P.73 - P.76

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要約 24歳,女性.仕事中誤って鍋の熱湯を浴び,両下肢に計8%のⅡ度熱傷を受傷した.入院後3日間セファメジン®点滴投与を行い,両大腿と下腿,足背に残存する浅い潰瘍に対してゲンタシン®軟膏外用で局所治療を継続中で,創は上皮化傾向にあった.しかし,第9病日より39℃を超える発熱と全身の潮紅,血圧低下,嘔吐,水様性下痢が出現した.抗生剤の変更,大量投与とヒト免疫グロブリン製剤投与が奏効し,全身状態は改善した.第15病日より口唇と陰部の,また第20病日より手の膜様落屑が出現し,診断基準よりtoxic shock syndrome (TSS)と診断した.

参考文献

1) 石川博康, 他:臨皮54: 385, 2000
2) Akiyama H, et al: Dermatol Sci24: 142, 2000
3) 内山竹彦:ICUとCCU25: 323, 2001
4) 金谷洋明, 他:耳喉頭頸77: 55, 2005
5) 中江 孝, 他:感染症学雑誌76: 195, 2002
6) 青木裕彦, 他:日外会誌94: 775, 1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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