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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻1号

2007年01月発行

症例報告

多数のタカサゴキララマダニ幼虫による刺咬症の1例

著者: 加藤優佳1 藤広満智子1 矢野泰弘2 高田伸弘2

所属機関: 1揖斐厚生病院皮膚科 2福井大学医学部病因病態医学講座免疫学・寄生虫学領域

ページ範囲:P.88 - P.90

文献概要

要約 69歳,男性.岐阜県在住.2005年5月に自宅近辺の山林の下刈り作業後,四肢体幹に多数の強い掻痒を伴う浮腫性紅斑と丘疹が出現した.一部の皮疹の中心には点状の痂皮が付着しているようにみえたが,ルーペで拡大すると,刺咬中のマダニ虫体であった.鋭匙鑷子で,咬着している虫体を皮膚ごと摘除し,塩酸ミノサイクリンを4日間内服した.摘除した虫体の顕微鏡検査では,口器を皮内に残すことなく適切に摘除されていた.虫体はタカサゴキララマダニの幼虫と同定した.

参考文献

1) 夏秋 優, 他:Visual Dermatol4: 580, 2005
2) 藤原邦彦, 他:臨皮33: 435, 1979
3) 藤広満智子, 他:日皮会誌97: 173, 1987
4) 小原修一, 他:皮膚臨床38: 694, 1996
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6) 玉置 哲, 他:皮膚41: 502, 1999
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10) 前田俊一, 他:西日皮膚64: 397, 2002
11) 小出まさよ, 他:皮膚病診療25: 887, 2003
12) 石田勝英, 他:皮膚の科学3: 55, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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