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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻10号

2007年09月発行

原著

尋常性乾癬に対するマキサカルシトールローションの有効性および安全性の検討―マキサカルシトール軟膏との非盲検無作為割付比較試験(第Ⅲ相臨床試験)

著者: 中川秀己1 玉置邦彦2

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学 2東京大学大学院医学研究科皮膚科学

ページ範囲:P.771 - P.779

文献概要

要約 マキサカルシトールローション(以下,ローション)の有効性および安全性をマキサカルシトール軟膏(以下,軟膏)と比較検討するため,尋常性乾癬患者を対象に1日2回8週間連続塗擦の並行群間比較試験を実施した.ローション群および軟膏群の最終時における全般改善率(2群間の差の点推定値および両側95%信頼区間)は,「被髪頭部」でおのおの95.2%,98.8%(-3.6%および-8.8~+1.6%),「体幹部,上肢または下肢」でおのおの89.2%,96.3%(-7.1%および-15.0~+0.8%)でローションの有効性は軟膏と同等であった.ローションの使用感は,被髪頭部で塗りやすさ,べとつき感ともに軟膏に対して有意に優った(p<0.0001).ローションの副作用はすべて軽度であり,本剤特有の新規および重篤なものはなかった.以上,ローションは尋常性乾癬患者に対して軟膏と同等の有効性を有し,被髪頭部などの有毛部位へ使用しやすく,安全な薬剤であることが確認された.

参考文献

1) 中川秀己:21世紀の乾癬とその治療, トッパンメディカルコミュニケーションズ, p106, 2002
2) Murayama E, et al: Chem Pharm Bull34: 4410, 1986
3) 川島 眞:臨床医薬23: 669, 2007
4) 中外製薬株式会社, マルホ株式会社:オキサロール ®軟膏25μg/g添付文書, 第7版, 2006年6月

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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