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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻10号

2007年09月発行

症例報告

コレステロール結晶塞栓症の2例―病理組織学的検討を中心に

著者: 小山哲史1 長坂武1 松村都江1 陳科榮1 山崎一人2

所属機関: 1東京都済生会中央病院皮膚科 2東京都済生会中央病院病理科

ページ範囲:P.818 - P.821

文献概要

要約 症例1:63歳,女性.狭心症でPTCAを施行した.翌日より発熱,腹痛が出現した.足趾,足底に網状皮斑を認めた.症例2:72歳,男性.腹部大動脈瘤に対しY-graft置換術を施行した.半年後,急性心不全,急性腎不全を発症した.両大腿から足趾にかけて網状皮斑を認めた.両症例とも病理組織学的に網状皮斑部の真皮細動脈にコレステロール裂隙を認め,コレステロール結晶塞栓症と診断した.一般にコレステロール裂隙は真皮深層や真皮皮下境界部の小動脈に確認できるとされるが,2症例とも,真皮の中層細動脈まで確認できた.また,コレステロール裂隙周囲の細胞はCD68陽性で組織球であると確認した.

参考文献

1) 高橋美千代, 他:皮膚病診療22: 1039, 2000
2) Falanga V, et al: Angiology38: 769, 1987
3) 伊藤史朗, 他:皮膚臨床45: 293, 2003
4) 守屋美佳子, 他:皮膚病診療24: 955, 2002
5) 大西泰彦, 他:日皮会誌103: 1333, 1993
6) 山本瑞恵, 他:皮膚病診療25: 537, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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