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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻10号

2007年09月発行

文献概要

症例報告

外傷後に生じたtrichoadenomaの1例

著者: 山内渉1 伊藤恵子1

所属機関: 1川口市立医療センター皮膚科

ページ範囲:P.832 - P.834

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要約 75歳,男性.1年半前に転倒して右頬部に擦過傷を負い,同部より常色の少し盛り上がる皮疹が出現し,徐々に拡大してきた.当科受診時,右頬骨部に15mm大の半球状に隆起し,淡黄色,弾性硬で多房囊腫状の結節がみられた.病理組織で真皮内に多くの角質囊腫と充実性腫瘍細胞塊を認め,trichoadenomaと診断した.本邦での報告は10例のみで,今までに外傷後に生じた症例の報告はない.真皮内に角質囊腫が多発する疾患と鑑別した.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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