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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻10号

2007年09月発行

文献概要

症例報告

Bowen病を伴ったMerkel細胞癌の1例

著者: 山本佳名子1 藤井紀和1 藤本徳毅1 植西敏浩1 田中俊宏1

所属機関: 1滋賀医科大学皮膚科学講座

ページ範囲:P.835 - P.837

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要約 87歳,女性.2004年2月頃に右下顎の紅斑が次第に増大した.角化を伴う径10mm大の紅斑で,日光角化症を疑い,10月に切除した.病理検査,免疫組織化学検査にてBowen病を伴うMerkel細胞癌と診断した.治療は肉眼的にMerkel細胞癌の存在範囲が同定できないため,Bowen病の病変から1cm離して切除した.現在,術後2年が経過するが,再発を認めていない.自験例はMerkel細胞癌にBowen病の合併を認めたが,両者の間に組織学的移行像はなく,露光部位の顔面であることより,発症には日光の関与を考えた.

参考文献

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13) 太田真由美, 他:皮膚臨床47: 877, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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