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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻11号

2007年10月発行

文献概要

今月の症例

Mucinous nevusの1例

著者: 田村舞1 山上淳1 石河晃1 天谷雅行1 田中勝2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室 2東京女子医科大学東医療センター皮膚科

ページ範囲:P.869 - P.872

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要約 16歳,男性.右腰臀部に大豆大までの常色から淡褐色の丘疹・小結節が集簇して多発し,片側性に帯状の分布を呈した.組織学的には表皮突起延長を伴い,真皮乳頭層にヒアルロニダーゼで消化されるムチンの沈着を認めた.その特徴的な臨床・病理組織学的所見より,mucinous nevusと診断した.病変部の電顕所見でプロテオグリカンと思われる物質の間質への沈着および組織球様細胞と線維芽細胞の増生を認めた.mucinous nevusはムチン沈着を伴う結合織母斑の一型と位置づけられ,自験例はその典型的な臨床および病理像を呈した.

参考文献

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7) Lim JH, et al: Br J Dermatol148: 1058, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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