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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻11号

2007年10月発行

文献概要

症例報告

動眼神経麻痺をきたした帯状疱疹の1例

著者: 田辺健一1 新井達1 安芸良一1 勝岡憲生1 杉本和久2

所属機関: 1北里大学医学部皮膚科学教室 2北里大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.895 - P.897

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要約 68歳,男性.右三叉神経第1枝領域の帯状疱疹にて抗ウイルス薬の点滴を1週間施行され,皮疹は軽快したが,右上眼瞼の腫脹が残存した.その後,眼球運動障害,瞳孔拡大,そして対光反射消失などの動眼神経麻痺症状が生じた.そこでプレドニゾロン(PSL)40mg/日の内服を開始した.精査により髄膜炎も確認されたため,ステロイドパルス療法と抗ウイルス薬の追加投与を行ったところ,諸症状は改善した.眼瞼腫脹を伴ったり炎症が強い三叉神経第1枝領域の帯状疱疹では,皮疹消退後も外眼筋麻痺や髄膜炎などの合併症の発症に注意を払うべきと考えた.

参考文献

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8) Marsh RJ, et al: Br J Ophthalmol61: 677, 1977

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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