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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻12号

2007年11月発行

文献概要

症例報告

原発性Ⅴ型高脂血症に生じ急性膵炎を合併した発疹性黄色腫の1例

著者: 石黒恵美子1 濱崎洋一郎1 二階堂恵子1 石川里子1 籏持淳1 山﨑雙次1 清水裕晶2 松村美穂子2

所属機関: 1獨協医科大学皮膚科学教室 2獨協医科大学内分泌代謝内科

ページ範囲:P.967 - P.970

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要約 15歳,女児.2006年6月初旬より発熱,腹痛,嘔吐が出現した.8月下旬に腹痛が再発したため,当院を受診し,急性膵炎,高脂血症の診断で内分泌代謝内科に入院した.臀部,肘頭部に小豆大までの黄色から淡紅色丘疹を散在性に認めたため,皮膚科を紹介された.病理組織所見で血管周囲,膠原線維間に泡沫細胞がみられた.血液検査では総コレステロール1,700mg/dl,トリグリセリド(中性脂肪)6,000mg/dlと異常高値を示し,脂質分画でカイロミクロンとVLDLの増加を認めた.膵炎の治療後に食事療法(脂肪制限20g/日)とベザフィブラート内服で高脂血症は改善し,黄色腫は約1か月後に消退した.

参考文献

1) 多田紀夫:日本臨牀59 (増3): 13, 2001
2) 熊谷道夫:Medicine15: 2387, 1978
3) 柏木孝之, 他:皮膚臨床40: 197, 1998
4) Havel RJ: Adv Intern Med15: 117, 1969

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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