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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻12号

2007年11月発行

文献概要

症例報告

Treacher Collins症候群に合併した多発性石灰化上皮腫の1例

著者: 森志朋1 赤坂俊英2

所属機関: 1八戸赤十字病院皮膚科 2岩手医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.990 - P.992

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要約 34歳,男性.幼小児期より頭部に皮下腫瘤が出現し,増大し近医で切除された.その後も身体各所に腫瘤が出現し,当科を受診した.圧痛を伴う後頭部,項部,腋窩の腫瘤を切除したところ,いずれも典型的な石灰化上皮腫であった.また,顔面は眼裂の下外方向への傾斜,下顎の低形成,歯牙の異常,歯列不整,高口蓋,幅広い鼻橋と鉤鼻,低位耳介を呈し,精神発達遅延を伴い,Treacher Collins症候群に特徴的な所見がみられた.筋緊張性ジストロフィーと石灰化上皮腫との合併についての報告は多数みられるが,Treacher Collins症候群との合併例はなかった.

参考文献

1) 飯塚美和, 他:皮膚臨床40: 1747, 1998
2) 石井 厚, 武者盛宏:日本臨牀45: 128, 1987
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5) 加我君孝:小児内科21: 89, 1989
6) Dixon MJ, et al: Am J Hum Genet52: 907, 1994
7) Chan EF, et al: Nat Genet21: 410, 1999
8) 坂下さなえ, 他:皮膚臨床40: 619, 1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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