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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻13号

2007年12月発行

文献概要

症例報告

先端肥大症との鑑別を要したpachydermoperiostosisの1例

著者: 新谷ちひろ1 谷岡未樹1 是枝哲1 宇谷厚志1 宮地良樹1

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科皮膚生命科学講座

ページ範囲:P.1072 - P.1074

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要約 26歳,男性.既往歴,家族歴に特記すべきことはない.17歳頃より両手足の肥大を自覚した.以後,肥大は進行し,24歳時,顔面皮膚の肥厚に気づいた.先端肥大症を疑われ,当院を紹介された.指趾は太く,ばち状指を呈していた.骨X線では両側橈骨の遠位端に骨膜性骨肥厚像がみられた.太鼓ばち状指,皮膚の肥厚性変化,および骨膜性骨新生の3徴を認め,基礎疾患を有さないため,完全型特発性pachydermoperiostosisと診断した.本症は加齢とともに特徴的な症状が揃うため,本症と診断されるのに時間を要し,自験例のごとく皮膚科を受診する場合も多いため,正確に診断するための十分な知識が必要と考えられる.

参考文献

1) Friedreich N:Arch Path Anat43:83, 1868
2) 石崎千明, 他:臨皮48:307, 1994
3) 藤本 学, 他:最新皮膚科学大系, 第10巻, 中山書店, p234, 2003
4) 芳賀貴裕, 他:臨皮58:44, 2004
5) 増田邦男, 他:臨皮54:398, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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