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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻13号

2007年12月発行

文献概要

症例報告

外陰癌術後に生じたacquired lymphangiomaの1例

著者: 近藤亨子1 増井友里1 金子健彦1

所属機関: 1同愛記念病院皮膚科

ページ範囲:P.1089 - P.1091

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要約 77歳,女性.63歳時に外陰扁平上皮癌に対し広汎性外陰摘出術,両側リンパ節郭清術を施行された.術後より下肢に浮腫あり.65歳頃より外陰部に外方に突出する小結節が多数出現した.病理組織像では真皮乳頭層から真皮浅層にかけて1層の内皮細胞をもつ拡張した大小種々の管腔構造を認めた.免疫組織化学染色ではD2-40陽性,第Ⅷ因子陰性であり,acquired lymphangiomaと診断した.自験例は外陰癌術後2年と短い期間で皮疹が出現したことが特徴的であった.術後や外傷後に発症する良性腫瘍であることから,低侵襲でQOL改善を重視した治療を選択すべきと考えた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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