文献詳細
症例報告
文献概要
要約 33歳,男性.空調設備に液化フロンのHFC-134aを注入中,誤って配管から漏出した液化フロンを手で止めようとして約30秒間,液化フロンを浴び受傷した.受傷直後に患者本人がマッサージを行わず流水中に患部をさらす形で急速融解を行い,当科を受診した.受診時の臨床所見では,右手全指の背側に紅斑と緊満性水疱とを認め,強い疼痛を伴っていた.治療は,ステロイド薬の経口投与,およびプロスタグランディンE1の点滴を行い,受傷後2週間で上皮化して治癒した.
参考文献
1) 菅又 章, 他:救急医学25: 979, 2001
2) 小川 令, 他:熱傷28: 36, 2002
3) 白旗正幸, 他:東北整災紀要46: 89, 2002
4) 洪 憲植, 他:形成外科46: 91, 2003
5) 高井郁美, 他:日皮会誌114: 1801, 2004
6) 大竹直人, 他:現代医療25: 3944, 1993
7) 加藤 優, 他:皮膚臨床30: 581, 1988
8) 上田晃一:形成外科46増:S14, 2003
掲載誌情報