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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻3号

2007年03月発行

文献概要

症例報告

クロラムフェニコール腟錠によるsystemic contact dermatitisの1例

著者: 渋谷佳直1 長澤智佳子1 水谷陽子1 清島真理子1

所属機関: 1大垣市民病院皮膚科

ページ範囲:P.207 - P.209

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要約 31歳,女性.過去に腟錠で接触皮膚炎の既往があった.初診3日前およびその約1年後の2回,外陰腟炎で産婦人科を受診しクロラムフェニコール(CP)腟錠を投与された.同日夜,下腹部に紅斑が出現し,その後,急速に拡大してきた.発熱,リンパ節腫脹,粘膜疹は認めなかった.薬疹を考え,プレドニゾロン20mg/日,ベジル酸ベポスタチン投与により皮膚症状は消失した.パッチテストおよびリンパ球刺激試験を行ったところ,CP腟錠で陽性を示したため,本剤によるsystemic contact dermatitisと診断した.

参考文献

1) Fisher AA: Contact Dermatitis, 3rd ed, Lea and Febiger, Philadelphia, p119, 1986
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8) 須貝哲郎:皮膚30: 8, 1988

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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