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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻3号

2007年03月発行

文献概要

症例報告

Spindle cell lipomaの2例

著者: 田中京子1 吉田理恵1 石原幸子1 木本雅之1 木花光1

所属機関: 1済生会横浜市南部病院皮膚科

ページ範囲:P.252 - P.254

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要約 症例1:77歳,男性.左項部の皮下結節.症例2:57歳,男性.右項部の皮下結節.それぞれ自覚症状はなかった.病理組織にて成熟脂肪細胞,膠原線維の増生,紡錘形細胞を認め,特殊染色にて紡錘形細胞はvimentin,CD34陽性,S-100蛋白陰性であった.2例ともspindle cell lipomaと診断した.spindle cell lipomaは通常の脂肪腫の約1/60の頻度でみられる脂肪腫の一亜型である.腫瘍内部の多様な内部構造を反映して,画像検査で不均一な信号を呈することが多く,高分化脂肪肉腫,血管腫などとの鑑別が問題となるが,発生部位や周囲への浸潤像の有無などから,ある程度の鑑別は可能である.

参考文献

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8) 中山りわ, 他:皮膚病診療26: 1143, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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