icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻3号

2007年03月発行

症例報告

無色素性基底細胞癌の1例

著者: 大藤聡1 中島圭子1 山田七子1 安岐敏行1 山元修1

所属機関: 1鳥取大学医学部感覚運動講座皮膚病態学分野

ページ範囲:P.267 - P.269

文献概要

要約 69歳,女性.右上唇にあった小豆大の結節が徐々に増大し,1.3×1.7×0.7cmの淡紅色で広基性の結節になった.病理組織診断で基底細胞癌と診断し,切除した.基底細胞癌は邦人において無色素性のものは少ない.さらに本例は広基性の形態を示したため,ダーモスコピーの所見を加味しても臨床所見のみで基底細胞癌と診断することは困難であった.病理組織学的に腫瘍胞巣は基底細胞様細胞からなり,周囲間質と裂隙を形成していた.腫瘍間質はCD34陰性であった.電子顕微鏡で腫瘍内にメラノサイトは見いだせなかった.

参考文献

1) 小野友道,他:最新皮膚科学大系12, 中山書店, p82, 2002
2) 八代 浩, 他:臨皮57: 727, 2003
3) 赤坂俊英:日皮会誌112: 1221, 2002
4) Megahed M: Br J Dermatol140: 701, 1999
5) 戸所由起子, 他:臨皮56: 74, 2002
6) 赤坂 玲, 他:日皮会誌115: 1552, 2005
7) 海老原香子, 他:J Visual Dermatol3: 1152, 2004
8) 矢島麻弓, 他:皮膚臨床45: 1124, 2003
9) 加藤 威, 他:皮膚の科学2: 374, 2003
10) 帆足俊彦, 他:皮膚臨床41: 143, 1999
11) 松永直子, 他:日皮会誌108: 271, 1998
12) Kirchmann TT, et al: Arch Dermatol130: 589, 1994

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら