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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻3号

2007年03月発行

文献概要

症例報告

CD30陽性細胞浸潤を伴った扁平浸潤期の菌状息肉症の1例

著者: 岸本恵美1 赤坂季代美1 江藤隆史1

所属機関: 1東京逓信病院皮膚科

ページ範囲:P.280 - P.283

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要約 49歳,女性.34歳頃より体幹,四肢に自然消退する自覚症状のない落屑性紅斑の出没を繰り返し,44歳から左上腕と臀部,大腿に紅斑が出現した.49歳時に初診した.左上腕に多形皮膚萎縮を伴う不整形落屑性紅斑,左臀部,右大腿屈側に浸潤性落屑性紅斑が存在した.病理組織で,左上腕では表皮内への異型リンパ球浸潤,微小膿瘍形成を認め,典型的な菌状息肉症の組織像だが,大腿屈側では真皮内にCD30陽性大型細胞の浸潤を認めた.リンパ節を含め他臓器浸潤はなかった.CD30陽性細胞浸潤を伴った扁平浸潤期の菌状息肉症と診断し,内服PUVA療法と電子線の照射を併用した.治療には良好に反応した.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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