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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻4号

2007年04月発行

文献概要

今月の症例

小水疱性類天疱瘡の1例

著者: 吉澤学1 石川武子1 長山隆志1 大西誉光1 渡辺晋一1

所属機関: 1帝京大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.303 - P.305

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要約 76歳,女性.約3か月前より掻痒を自覚し,2か月前より全身に浮腫性紅斑が出現した.近医でセレスタミン®を内服し,いったん改善するものの,手掌,膝,足底に再燃し,全身へ拡大した.体幹,四肢に広範な浮腫性紅斑を認め,3mm程度の小水疱が集簇し,手掌,足底では,主に半米粒大の小水疱が散在する.抗BP180抗体68(index値).病理組織では,表皮に好酸球性海綿状態,基底層に裂隙形成,真皮浅層に好酸球の浸潤がみられる.直接蛍光抗体法で基底膜部にIgG,C3が陽性で,小水疱性類天疱瘡と診断した.プレドニゾロン50mg/日の内服を開始し,徐々に漸減し,皮疹の新生を認めない.

参考文献

1) 河原由恵, 他:皮膚病診療21: 43, 1999
2) Bean SF, et al: Arch Dermatol112: 1402, 1976
3) Rongioletti F, et al: Bermatologica170: 84, 1985
4) 福原耕作, 他:皮膚臨床40: 290, 1998
5) Suginuma C, et al: J Dermatol30: 525, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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