icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻4号

2007年04月発行

文献概要

症例報告

Rheumatoid vasculitisの1例

著者: 山下範子1 福井利光1 渡辺大輔1 玉田康彦1 松本義也1 原一夫2 服部大哉3

所属機関: 1愛知医科大学皮膚科学教室 2愛知医科大学病院病理部 3愛知医科大学リウマチ科

ページ範囲:P.311 - P.314

文献購入ページに移動
要約 53歳,女性.関節リウマチ治療中,左下腿に潰瘍が出現し,その後,両下肢の網状皮斑と左足第1趾の紫斑がみられた.病理組織像は真皮血管にフィブリノイド壊死と核破砕を伴う好中球浸潤を認め,壊死性血管炎の像を呈し,rheumatoid vasculitisと診断した.プレドニゾロン50mg内服で治療を開始して約1か月後には,潰瘍の縮小と網状皮斑の軽快をみた.自験例は,RA診断時よりサラゾスルファピリジンを内服し,その後,抗TNF-α阻害薬のエタネルセプト使用中に皮疹の悪化をみたため,サラゾスルファピリジンや抗TNF-α阻害薬が血管炎の誘発に関連した可能性も考えられる.

参考文献

1) Sayah A, et al: J Am Acad Dermatol53: 191, 2005
2) 桐山桂子, 他:臨皮45: 289, 2003
3) 松本美富士:日本臨牀60: 2408, 2002
4) Chen KR, et al: Br J Dermatol147: 905, 2002
5) Jarrett SJ, et al: J Rheumatol30: 2287, 2003
6) van der Bijl AE, et al: J Rheumatol32: 1607, 2005
7) MaCain ME, et al: Rheumatology41: 116, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?