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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻4号

2007年04月発行

文献概要

症例報告

Infantile acropustulosisの3例

著者: 久原友江1 渡辺大輔1 玉田康彦1 髙間弘道1 松本義也1 原一夫2

所属機関: 1愛知医科大学皮膚科学教室 2愛知医科大学病院病理部

ページ範囲:P.322 - P.325

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要約 症例1:生後14日,男児.生後13日目より両手足に膿疱が出現した.受診時には,両手背,足背に直径2mm大の境界明瞭な膿疱を認めた.症例2:生後10か月,男児.生後6か月頃より両手足に小水疱,膿疱が出現した.約1か月周期の増悪,緩解を繰り返し,当院受診した.症例3:2歳8か月,女児.約半年前から両手足に掻痒を伴う小水疱,膿疱が出現した.近医でステロイド外用したが無効であった.その後も約2週間周期の増悪,緩解を繰り返し,当院受診した.3症例の皮膚生検では,表皮内に単房性の膿疱がみられ,膿疱内には多数の好中球と好酸球を認めた.小膿疱の直接検鏡では疥癬虫体,卵,糞,および真菌要素を認めず,一般細菌培養,真菌培養検査も陰性であった.以上の所見から,IAP (infantile acropustulosis)と診断した.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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