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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻4号

2007年04月発行

文献概要

症例報告

メシル酸ガベキサート(FOY(R))による皮膚血管障害を生じた1例

著者: 宮本樹里亜1 永尾香子1 布袋祐子1 陳科栄2 小澤裕理3 西亨3

所属機関: 1荻窪病院皮膚科 2済生会中央病院 3荻窪病院内科

ページ範囲:P.326 - P.328

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要約 81歳,男性.誤嚥性肺炎によるDICに対し,両下腿末梢静脈から0.8%のFOY(R)持続点滴を11日間施行した.投与後約2週間で,血管に沿って索状の紅斑と皮下硬結が出現し,やがて潰瘍・瘻孔を形成した.病理組織学的に真皮,皮下組織の肉芽腫性炎症と血管内異物が認められた.FOY(R)は0.2%以下の濃度で,単独で投与することが望ましく,また皮膚血管障害は遅発性に生じることが多いため,薬剤を使用する場合,これらを念頭に置くことが重要と思われた.

参考文献

1) 藤田常夫, 他:応用薬理9: 743, 1975
2) 小野薬品:エフオーワイ®配合試験成績, 2005
3) 新家佳代子, 他:形成外科39: S145, 1996
4) 鎌田麻子, 他:皮膚臨床41: 1585, 1999
5) 小野薬品:医薬品インタビューフォーム, 2004
6) 湧川基史, 他:皮膚病診療21: 121, 1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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