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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻4号

2007年04月発行

文献概要

症例報告

胃亜全摘と多量飲酒が誘因となったペラグラの1例

著者: 西村真智子1 芝木晃彦1 澤村大輔1 清水宏1

所属機関: 1北海道大学大学院医学研究科皮膚科学分野

ページ範囲:P.333 - P.335

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要約 58歳,男性.3か月前に出現した両手背の皮疹を主訴に来院した.初診時,両側手背にびらん,鱗屑を伴う淡紅色紅斑,下顎に多数の嚢胞を伴う紅斑を認めた.血清学的にはニコチン酸を含む各種ビタミン群の低下は認めなかった.しかし,特徴的な臨床所見および胃癌による胃亜全摘術後,多量飲酒の既往があることからペラグラと診断した.ニコチン酸アミドを含む複合ビタミン剤投与を行ったところ,投与開始後,皮疹は速やかに消退した.

参考文献

1) 岡本昭二, 他:皮膚臨床23: 151, 1981
2) Juraf H, et al: Int J Dermatol43: 1, 2004
3) Kaliaperumal K, et al: Int J Dermatol41: 476, 2002
4) 牧田圭弘, 他:神経内科49 (Suppl 1): 250, 1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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